特殊相対性理論を考えてみよう Ⅱ

雑学を収集しようじゃないか雑学
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次の実験に行ってみよう

慣性系と慣性系に

相対速度がある場合

時間の進み具合が変わるって

なんとなく騙されているような気もするけど

ひとまず(信じる信じないはともかく)

計算するとそうなってしまうってことは

認めようじゃないか。

ただ気をつけなくちゃいけないのは

基準系から見た相対速度のある慣性系を見るときに

動いている物体の時間は

基準系から見た時間に

ローレンツ因子を掛けたものになるってところ。

さっきの実験だったらYさんが

基準系としたから

Xさんの放った光の時間が

遅くなったってことだけど

Xさんから見たら

Yさんのほうの時間が

遅くなるってことなんだよな。

う~ん。

まだ分かったとはとてもじゃないけど

言えないよね。

とにかくもう少し

続けてみよう。

続いて思考実験をしてみよう

状況を書くね。

と言っても前回とほとんど同じ。

Yさんが駅にいる(便宜上基準系とするのも同じ)

基準系ってことだから一応止まっているとするんだ。

その目の前をXさんの乗った

電車が速度vで通り過ぎていく。

ね、同じでしょう。

ここからXさんに少しだけ違うことをしてもらう。

前はXさんは光を真上に照らしたよね。

照らした光は天井の鏡に当たって

跳ね返ってくるって寸法。

今度Xさんには電車の一番後ろに乗ってもらって

電車の前に向かって光を照らしてもらおう。

光は電車の後部から走って

一番前の鏡にあたって跳ね返ってくる。

前は光を垂直に移動させたのを

水平に移動させるってことなんだ。

そしてYさんは

止まっている駅から

光が前後に往復するのを

見てるってことだね。

まえみたいに

出てくる頭文字が

Y 駅にいる人

X 電車に乗っている人

v 走っている電車の速度

c おなじみの光の速度

そして今度は

電車の長さとして

L 電車の長さ(Llengthの頭文字だよ)

に特別参加をしてもらおう。

思考実験

Xさんからみれば

いとも簡単なこと。

電車の長さを行って帰ってくるだけのことだから

かかった時間tは行きも帰りも同じだよね。

だからかかる時間は

2t。

ではYさんはどうだろう。

電車が動いているんだから

電車の進行方向へ進む

行きにかかる時間と

戻ってくる時間とでは

違っているように見える。

だから行きの時間をt1

帰りの時間をt2

ってしておこう。

もうひとつ

Xさんにとって

電車の長さは

(光が走る長さの半分だよね)

Lとしているけど

Yさんにとっては

L’としておくことにする。

勘のいい人にはわかっちゃうと思うけど

今からこのLL’が違っちゃうことを

書いていくんだよ。

さてXさんにとって

光が往復する距離は

2×Lだから2Lと書いておくね。

光の速さはおなじみのc。

だから光が行って帰ってくるまでに

かかる時間は

t=2L/cだよね。

困るのはYさん。

Yさんから見ると行きの光は

列車の長さにその時間に電車が走った距離を

足した分だけ走るように見えるでしょ。

帰りはとうぜん

列車の長さから電車が走った分を引いた距離を

走るように見えちゃうんだ。

行きは(L’+vt1

帰りは(L’-vt2

になるってところまではいいかな。

今度はローレンツ因子の逆数

Yさんから見た

光の往復にかかる時間を

みてみよう。

行きでは光は(L+vt1)を走ったように見える。

帰りは(L−vt2)走るよね。

光速はXさんYさんどちらにもcだから

ct1=L+vt1

ct1−vt1=L

t1=L/c−v

ってここは簡単だね。

同じように帰りを計算すると

ct2=L−vt2

ct2+vt2=L

t2=L′/c+v

これも何とかクリアー。

だからYさんにとって

光が往復する時間は

2t′=t1+t2

Xさんの時間tと

Yさんの時間t′の関係を思い出してね)

だから

t=L/c−v+L/c+v

=L(c+v)+L(c−v)/c2−v2

=2cL/c2−v2

(一応計算してみたけど結果だけでいいと思うよ)

というような数式が出てくる。

Yさんの時間t′と

Xさんの時間tとには

t=t/1−v2/c2

って関係があったでしょう。

もうひとつこの度のXさんの

電車の実験の時間は

t=2L/cだから

それを=2cL/c2−v2

に代入していくと

(ここから先は飛ばしていいと思うよ)

t/1−v2/c2=2cL/c2−v2

(2L/c)/1−v2/c2=2cL/c2−v2

L=L(c2−v2)/cc・√1−v2/c2=L(1−v2/c2)/1−v2/c2

=L(1−v2/c2)(1−v2/c2)/(1−v2/c2)=L1−v2/c2



ごめんなさい。

この式は検算していないんだ

途中でめまいがしてしまったもので。

だから、正しいってことにして

はなしを進めると

この最後のL1−v2/c2

だけ注目したらいいような気がするよ。

1v2/c2って見たことない?

実はローレンツ因子の逆数になっているんだ。

だからYさんから見える

電車の長さ(L)

Xさんが測る列車の長さ(L)

ローレンツ因子で割ったもの

ってことになるんだよな。

さあ、変な結論が出ちゃった。

物の長さが

相対速度差のある慣性系から見ると

違ったものになるって結論が。

基準系から見れば

相対速度のある慣性系にある

動いている物体の長さは縮んちゃうだそうだ。

次へ進むけど

相対論を書き始めたばかりだし

まだ戸口にも立っていないと思うんだけど

ぼくの中ではまだすっきりしないところが

あるんだよね。

時間や長さが相対速度を持った

慣性系では違ってくるっていうのは

わからないではないけど

ここで書いたみたいな

電車の中での実験みたいな話を聞くと

どうしても(?)が出てきてしまうんだ。

まちがいなくぼくの無知からくるんだろうけどさ。

たとえば長さが縮むのなら

初めの電車の天井までの距離は

どうなるんだろう? とか。

そうしてこれらの

思考実験と言われて

書いてあるものには

光が粒子だっていう前提でしか

書かれていないものが多いんだ。

光が波だっていうのは

どこへ行ったの? とかね。

きっともっとよく理解できるようになれば

納得できるのかもしれないけど

今のところは

「そんなもんだ」ってことで

次に進んでみよう。

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